News:教育
2015年12月1日号
航空操縦学専攻が10周年
日本の大学初のプロパイロット養成コース
これまでの歩みを振り返り、優秀な人材育成に取り組む 

工学部航空宇宙学科航空操縦学専攻が開設10周年を迎え、「記念の会」が10月30日に東京・霞が関の東海大学校友会館で開かれた。同専攻は日本の大学で初のプロパイロット養成コースとして2006年度に開設。全日本空輸(ANA)やアメリカ・ノースダコタ大学(UND)と連携した教育を展開しており、これまで約180人の卒業生が国内の航空会社で操縦士として活躍している。

式典には、監督官庁である国土交通省やANAホールディングスをはじめとする航空産業の関係者、松前義昭理事長ら学園関係者、卒業生と在学生ら約120人が参加した。

第1部の基調講演では、国交省航空局運航安全課の睫郤課長が講演。2030年に向けて世界的に操縦士の需要が高まっていく中、国内の操縦士が不足しつつある現状や政府の施策を紹介。「今後は官民が協力して人材を育てていく必要がある。東海大学をはじめとする私立大学などの民間養成機関に期待している」と語った。

続いて、同専攻主任の柴田啓二教授が、教育理念やカリキュラムを紹介。「これからも若者の夢をかなえながら、産業界のニーズに応えられる人材の育成に努めていく」と今後への抱負を述べた。

第2部の記念祝賀会では、松前理事長が東海大の歴史を紹介。1943年度に航空科学専門学校として開学し、67年度には工学部に航空宇宙学科を設けるなど、航空分野に長くかかわってきたことを説明した。 

その後、ANAホールディングスの伊東信一郎会長や国交省航空局の佐藤善信局長、UND航空宇宙学部のブルース・スミス学部長が祝辞を述べた。伊東会長は、「東海大と時代に先駆けて取り組んできたこの事業をさらに推し進めていきたい。卒業生の活躍にも期待している」とコメント。スミス学部長は、「東海大は私たちにとって家族の一員のような存在。これからも緊密に連携していく」と語った。

会場では、操縦士として活躍している卒業生によるプレゼンテーションも実施。卒業してから現在までの日々の様子や、すでに2人が機長の訓練に入っていること、同窓会の活動を紹介し、「私たちを支えてくれた先生方や仲間たちに心から感謝しています。これからも、互いに手を取り合って成長していきたい」と決意を語り、会場は大きな拍手に包まれた。

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(写真)柴田教授による講演。高い英語力と専門技術を養う教育の特徴を紹介した