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2016年6月1日号
全日本選手権2目のV 
【柔道】王子谷選手 覚悟を決めた男の意地

2年ぶりの王座奪還――4月29日に東京・日本武道館で開催された柔道の全日本選手権大会に卒業生4選手が出場し、王子谷剛志選手(体育学部卒・旭化成)が2度目の優勝を果たした。

王子谷選手は2年前、大学4年生にして同大会で初優勝を飾ったが、社会人1年目の昨年度は国内外の主要大会で優勝にあと一歩届かず、苦しみ続けていた。 

「負けが込んでいたこともあり、悔しい気持ちでいっぱいで……。いろいろなことを考えれば考えるほど気持ちが空回りして、柔道が小さくなっていた」と話す。 

今年はリオデジャネイロ五輪が開催されるが、「12月の時点で(代表が)ないのはわかっていた。東京五輪に向けてここで絶対勝っておきたかった」という。 

「今年度はもう一度、全日本王者として1年間を過ごしたい」。そう意気込んで臨んだ大会。覚悟を決めた王子谷選手は強さを取り戻した。2回戦から登場すると得意の大外刈りで一本勝ち。「きついけど、試合を楽しめた。“いける”という手応えが大会中ずっとあった」 

上川大樹選手(京葉ガス)との対戦となった決勝戦は、「全力で攻めた結果、投げられたらそこまでの人間だったという姿勢で挑んだ」。技をかけ続け、合わせ技でつかんだ意地の勝利。左腕を大きく突き上げ、優勝を喜んだ。 

「この優勝で、東京五輪につながった。五輪は次がラストチャンス。僕の柔道をまた3年間できるように、“僕は僕”の精神で頑張ります」(取材=本川由依)

 
(写真)上川選手との決勝戦、果敢に攻め込む王子谷選手