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2018年6月1日号
再び“愛娘”との航海へ
海洋調査研修船「望星丸」 増島宏明 船長

リスク管理を徹底しより安全で美しい船に

4月から海洋調査研修船「望星丸」の総責任者に就任した増島宏明船長。「幼いころから海で遊ぶ機会も多かったですし、将来は調査船に乗りたかった」と語る増島船長は、1981年に海洋学部航海工学専攻科(現・航海工学科乗船実習課程)を卒業。洋調査実習船「東海大学丸二世」に乗船し、数々の航海に携わった。

95年には、海洋研究開発機構(JAMSTEC)の調査船「なつしま」などでの研修にも参加し、測深図の作成や船内の観測機器、プログラミングについての知識を深めた。

この経験を生かし、93年に望星丸が就航した際には、当時搭載された船内機器システムの整備にも尽力。2003年からは、東海大学を離れ、JAMSTECの船を運航する日本海洋事業株式会社に就職。日本を代表するさまざまな海洋調査船で世界各地を回った。

今年度から望星丸の船長を務めることとなり、「乗組員はもちろん、教職員とともに航海におけるリスクマネジメントを再確認しています」と話す。

「世界各地を回る中で日本人のリスク管理の甘さを痛感しました。北欧の乗組員は船に乗っていないときでも、航海や調査でどのような危険があるのかを議論し、対策をしています。望星丸でも同様に、船内の整備はもちろん、さらに安全で美しい船にしていきたい」

望星丸は海洋学部の学生や教員らによる調査だけでなく、今年8月のウラジオストク航海や来年度に50回の節目を迎える海外研修航海も控えている。

「私自身もたくさんの先輩に支えられて多くの航海を続けてきました。学生の皆さんにも、人との出会いを大切にしながら、多くの経験を積んでもらいたい」
 
(写真)再び望星丸との航海が始まったことに、「旅に出た親父が愛娘とまた再会したような気持ち」と笑顔を見せた