特集:東海大生200人に聞きました
2019年9月1日号
禁煙化が進むキャンパス
たばこについてどう思う?

受動喫煙対策を強化する改正健康増進法が7月1日に一部施行され、学校や病院、行政機関の敷地内が原則禁煙となった。東海大学では、同法施行に向けて、4月から喫煙スペースの削減・再整備が進められている。東海大生は、たばこについてどのように考えているのだろう。禁煙化が進むキャンパスについて200人に聞いた。














20歳以上の学生に「現在、紙たばこもしくは加熱式たばこを吸っていますか?」と聞いたところ81%が「吸わない」と回答。厚生労働省が昨年10月に発表した成人喫煙率は17.7%で、東海大生の喫煙率と同程度だとわかる。
 

1966年のピーク時には、83.7%を記録した喫煙率(同発表)だが約50年間で大きく低下。学生たちはたばこのイメージについて、「昔はドラマや映画で俳優がかっこよく吸うシーンがあり憧れたと聞くが、現代では“百害あって一利なし”という印象」(法学部2年・女子)、「嗜好品も多様化しているので、わざわざ体に悪いたばこを選ぶ必要はない」(医学部5年・女子)と答えている。また、「たばこを吸う人はマナーを守らないイメージがある」(工学部2年・男子ほか)といった声も多数聞かれた。「喫煙者のマナー違反で気になるものはどれですか?」と聞くと、162人が「歩きたばこ」、154人が「吸い殻のポイ捨て」と回答するなど、半数以上の学生がマナーの悪さを感じたことがあることがわかった。

その影響もあり、キャンパスの喫煙スペースが減ることについては、「禁煙化が進むことには大賛成」(理学部3年・女子ほか)、「いっそ全面禁煙にしてほしい」(健康学部1年・女子ほか)といった声が上がる。

その一方で、「法律で認められているものなので、一切禁止にするのはおかしい」(政治経済学部3年・男子)、「目の前で吸われるのが嫌なのと同じで、吸えない環境に耐えられない人もいる」(工学部4年・女子)といった意見も。学生たちの多くがたばこを吸わない中、「キャンパス内の喫煙スペースを制限するべきか?」については、約7割が全面廃止にする必要はないと回答している。
 
就職活動においても「喫煙者を採用しない」と公表した企業が増えるなど、禁煙化が進む社会について、「喫煙スペースを守るためにも、まずは喫煙者が最低限のマナーを守る心がけが必要」(情報通信学部4年・男子)、「副流煙の影響が少ないといわれる加熱式たばこ専用の喫煙所を設置するべき」(文化社会学部2年・女子)と学生たち。禁煙者も喫煙者も互いに生活しやすい環境をつくるためには、喫煙者のマナー順守がカギを握りそうだ。

快適なキャンパスライフへ 禁煙推進ワーキング

東海大学では学内の指定喫煙所以外での喫煙や吸い殻のポイ捨て防止を目指して昨年度から「東海大学KENKOプロジェクト・禁煙推進ワーキング」が発足。趣旨に賛同した事務部や健康推進センターの職員、健康学部の教職員や学生らが活動している。
 
7月5日には、喫煙マナー改善の要望が多く寄せられている湘南校舎14号館や6号館などで、ポイ捨てされたたばこの吸い殻や側溝に落ちているゴミを拾う「喫煙マナー向上キャラバン」を行った。

メンバーの萱場隆人職員(健康推進センター)は、「喫煙者も禁煙者も快適なキャンパスを目指していきたい。禁煙を希望する人がいれば健康推進センターがバックアップしますので、気軽に相談してください」と話している。

学生たちの声から
Q.禁煙化が進む社会についてどのように感じますか?

▶ 副流煙は他人に迷惑をかけるので、禁煙化が進むのはいいこと(体育学部2年・女子)
▶ 大学内での飲酒は禁止されているので、たばこも禁止すべきでは?(教養学部2年・女子)
▶ 未成年者がたばこに触れる機会を減らせるので賛成(健康学部1年・女子)
▶ 飲食店でアルバイト先の上司や先輩が吸っていても「やめてください」とは言いにくいので、多くの場所で禁煙化を進めてほしい(生物学部4年・女子)
▶ 今まで喫煙スペースがあった場所で撤去後もたばこを吸っている人を見たことがある。吸い殻なども落ちていたので幻滅した(教養学部3年・女子)
▶ 全面禁煙化をするなら、そもそも法律でたばこを禁止するべき(国際文化学部2年・男子)
▶ 校舎内でたばこが吸いづらくなると、吸い殻のポイ捨てなどマナーの悪さが目立つようになって近隣住民に迷惑がかからないか心配(農学部3年・女子)
▶ 禁煙、禁煙というが、喫煙者にとってたばこをやめることは簡単ではない。何度かチャレンジはしてみたが、やめることができなかった(基盤工学部3年・男子)
▶ 喫煙者は高い税金を払って吸っており、日本経済にも貢献している一面もある。もちろん体に悪影響を与えるので吸わないに越したことはないが、すぐに全面禁煙化することは難しい(医学部5年・女子)
▶ コンビニでアルバイトをしているが、たばこは売り上げに大きく貢献している。たばこが売れなくなることで打撃を受ける企業も多い(情報通信学部3年・男子)
▶ 喫煙所で先生や友人とコミュニケーションをとっているので、これ以上キャンパス内の喫煙スペースをなくさないでください(情報理工学部3年・男子)
▶ キャンパスが広いので、禁煙者に迷惑のかからない場所に喫煙スペースを確保すればいい(工学部4年・男子)
▶「 喫煙者を雇わない」という企業の発表には、吸わない私も少し差別的な印象を受けた(情報通信学部2年・男子)
▶「 喫煙者を雇わない」会社は、資格の有無や経歴、極端にいえばイケメン・美女しか雇わない企業と同じで、採用方針の一つ。周囲にたばこを吸ってほしくない私にとっては好感が持てる(文化社会学部2年・女子)

 
【学生アンケート調査】●調査期間:2019年7月30日〜8月19日●調査対象者:東海大学在学生(湘南校舎:128人、代々木校舎:6人、高輪校舎:14人、清水校舎:17人、伊勢原校舎:11人、熊本校舎:11人、札幌校舎:13人)●調査回答数:200人●調査方法:ヽ慇献皀縫拭爾謀豎ぢ膤愎景WEB版のアンケートフォームから回答を得る▲ャンパス内でアンケート用紙を直接配布、またはWEB版にアクセスしてもらい回答を得る。

(写真)ゴミを拾う「喫煙マナー向上キャラバン」を行った