News:学生
2012年4月1日号
ライフメディアチーム3.11生放送特番
東日本大震災から1年の節目、震災について考えるきっかけに

チャレンジセンター「3・11生活復興支援プロジェクト」のライフメディアチームが、3月11日の午後1時から3時まで、湘南ケーブルネットワーク(SCN)で「東海大学3・11震災特別番組『未来(あす)へ』」を生放送した。当日は湘南校舎3号館の「東海大学キャンパススタジオ」を拠点に岩手県大船渡市の子どもたちと中継をつないだほか、復興への軌跡、今後の震災に備える防災情報なども発信した。※学年は当時

「東日本大震災から1年の節目ではありますが、まだ何も終わっていない。番組を見た人がいま一度、震災について考えるきっかけにしたかった」。昨年末までチームリーダーを務め、番組の司会も担当した柏原有輝さん(文学部3年)は振り返る。

“被災地の声”を発信する場をつくることを目的に活動する同チームは、昨年8月に大船渡市で現地の子どもたちとテレビ番組を制作する「夏休みこどもテレビ局プロジェクト」を実施した。その後も定期的に訪問するなど、現地の人々と交流を続けてきた。

2時間の番組内では、大船渡市が少しずつ復興していく様子を伝えたほか、仮設住宅で暮らす人々のインタビューも放送。東北地方太平洋沖地震が発生した午後2時46分には、大船渡の子どもたちや、平塚市の復興支援イベントの会場と中継を結んで黙とうした。このほか、大震災の経験を今後に生かそうと、工学部の山本吉道教授が、平塚市から依頼されて制作した市沿岸部の津波被害のCGシミュレーションを用いて避難経路や対策を説明。簡単な防災対策なども紹介した。プロジェクトアドバイザーの五嶋正治准教授(文学部)は、「学生が何度も被災地に行き、間接的ではなく、実際に現地の人々と向き合って作った番組」と評価する。

被災地の復興に向けニーズに合った活動を

「地震の発生時刻に、ただ映像を流すだけでいいのかと考えていたところに、学生から番組の提案がありました。これまでにも彼らの番組を放送していたので、信頼して任せられた」と語るのは、SCNの担当プロデューサー・鈴木真也さん(2006年度文学部卒)。今回は1、2年生を中心に制作したこともあり、本番直前まで映像の編集にあたるなど苦戦もあった。チームリーダーの中島聖斗さん(文学部2年)は、「復興しているという報道も多いけれど、実際はそうではないところもたくさんある。1年間にわたって現地の人の声を聞いてきたからこそ、偽りのない報道をしたかった」と話す。

「震災から1年が経ち、前へ進もうとする人も、まだ忘れられずに進めないという人もいる。一人ひとりに寄り添い、ニーズに合った活動を続けたい」。学生たちは気持ちを新たにしていた。

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(写真上から)
▽司会を務めた柏原さん(右)と須澤友貴さん(文学部3年=中央)は、本番中も合間を縫ってチームリーダーの中島さんと入念な打ち合わせを重ねていた
▽本番直前の最終チェックにも余念がない