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特集

2012/04/01
教育の現場から
話題の授業や地域・企業と連携した課外活動など、東海大学の特色ある教育現場に迫ります。

3.11生放送特番の舞台裏

3.11生活復興支援プロジェクト
大船渡の人々との絆を生かし、1年を迎えた現地をリポート

これまでの活動を通じて培った岩手県大船渡市の人々との絆を生かし、3月11日に現地からの生中継を実施したチャレンジセンターの「3.11生活復興支援プロジェクト」ライフメディアチームの学生たち。復興に向けて共に歩んでいく決意を、あらためて誓った。 ※学年は当時

3月11日の午後1時から、湘南ケーブルネットワークで生放送された「東海大学3・11震災特別番組『未来(あす)へ』」。ライフメディアチームからは、番組制作を担当する文学部広報メディア学科の学生3人と、撮影した映像を配信する情報理工学部の学生3人、計6人のメンバーが現地に赴いた。今回の番組では、2時間の生放送中に大船渡から4回の中継を実施。昨年8月の「夏休みこどもテレビ局プロジェクト」に参加した小中学生7人が、学生のサポートのもとでリポーターや中継カメラマンを担当した。学生たちはチャレンジセンターの大塚滋所長(法学部教授)、プロジェクトアドバイザーの浅川毅准教授(情報理工学部)とともに、3月9日から12日まで大船渡に滞在。生放送前日の10日には中継回線の確認や中継現場の設営などを行い、本番に備えた。

こうして迎えた11日。午前中から子どもたちとリハーサルを繰り返した後、いよいよ本番がスタート。川畑朱子(あかね)さん(中学2年)と古水丈也君(小学6年)がリポーターを務め、「大船渡の好きなところ」や「こどもテレビ局の印象」などを子どもたちに聞いた。そして東北地方太平洋沖地震が発生した午後2時46分。湘南のスタジオと大船渡を結んで全員で黙とうを行い、震災から1年を静かに振り返った。

皆で力を合わせて無事に中継を成功
スタジオからの音声が多少聞き取りにくくなるハプニングがあったものの、無事に中継を終えた学生と子どもたち。笑顔で成功を喜び合った。「僕たち技術スタッフがしっかりサポートしなければ、せっかくの生放送が台なしになってしまう。中継を成功させて当たり前、という意識を持って本番に臨みました」と話すのは、映像配信のリーダーを務めた鈴木健朗さん(情報理工学部4年)。大船渡・生中継班のリーダーを務めた川島英人さん(文学部2年)は、「皆が力を合わせて、中継を無事に成功させることができました。集まってくれた子どもたちにも、ありがとうとお礼を言いたい」と涙を見せた。

「今年の夏休みも、一緒に番組を作ろう!」。学生の呼びかけに、子どもたちも笑顔で応えていた。

関連記事:ライフメディアチームが3.11生放送特番

 
☆もう一つの話題☆
3チーム合同で「どんぐり総会」、活動報告やワークショップを実施

3・11生活復興支援プロジェクトが3月22日、湘南校舎で「どんぐり総会」を開催した。応急住宅、ライフメディア、コミュニティケアの3チームのメンバーが一堂に集い、1年間の活動を振り返るとともに、新年度に向けての抱負・展望を共有することが目的。当日は各チームのリーダーらが1年間の活動成果を報告。2011年度プロジェクトリーダーの下田奈祐(だいすけ)さん(工学部4年)は、「今後も学生が“できること”は何かを考えながら、活動の質を上げていきたい」と語った。

その後、「学生がつくる復興まちづくりの知恵袋」をテーマにワークショップを実施=写真。各自の専門分野を生かしてできる復興支援を考え、それをもとに4つのグループに分かれてディスカッションを行い、「復興万博」「体験型Eco Village」など、ユニークな復興支援案が出された。


震災遺児20年支援プロジェクトに協力
広報班Spinach!!がCM制作&募金活動

文学部が実施している「東海大学メディアプロジェクト」の広報班「Spinach!!」のメンバーが、湘南ケーブルネットワーク(SCN)が参加している「『助け合おう!日本 3.11 WITH YOU TOHOKU』2011-2031 震災遺児20年支援プロジェクト」に協力。同プロジェクトのCMを制作して、3月11日の特番中に放送した。また、同日に平塚市で行われた復興支援イベント「ひらつな祭」では募金活動も実施=写真。集まった3万3457円をSCNへ届けた。


学生たちの1年間の活動を記録―『被災地とともに歩む』を刊行

チャレンジセンター「3.11生活復興支援プロジェクト」の活動をまとめた書籍『被災地と共に歩む―3.11生活復興支援プロジェクト―』が、3月11日に発行された。応急住宅、ライフメディア、コミュニティケアの3チームの1年間にわたる復興支援活動を振り返るとともに、大学が果たす役割、そして「持続可能な復興支援」とは何かを考える。学園の各教育機関やセンターなどが取り組んださまざまな復興支援活動、大学の知を復興に生かすためのヒントを探る座談会やインタビューも収録。初版特典として、ライフメディアチーム制作の「大船渡こどもテレビ局」DVD付き。(東海大学チャレンジセンター編。発行=東海教育研究所、発売=東海大学出版会)

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