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2012年7月1日号
東海大勢多数出場! ロンドン五輪いよいよ開幕
陸上1万叩佐藤選手が貫録の優勝
4年越しの夢“世界”に挑む


日の丸を背負い、世界の舞台に挑む――7月27日に開幕するロンドン五輪に、東海大学から多数の選手が出場する。柔道の田知本遥選手(体育学部4年)らに続き、出場を決めたのが陸上競技の佐藤悠基選手(2008年度卒・日清食品グループ)。6月8日から10日まで大阪・長居陸上競技場で行われた第96回日本陸上競技選手権大会の1万メートルで連覇を飾り、大会後に開かれた日本陸上連盟の理事会で代表に選ばれた。 (構成・小野哲史)

箱根駅伝でおなじみのトップ選手がズラリと並んだ顔ぶれと、先頭が何度も入れ替わるスリリングなレース展開。ロンドン五輪の代表選考会という張り詰めた独特な空気が、30分足らずの時間をいつも以上に濃密なものに変えた。佐藤選手は「走り始めは(体が)ちょっと重たいかな」と感じたという。しかし、ペースがそれほど速くならなかったことが幸いした。「一度立て直して、あとはリズムを意識しながら最後に備えました」。序盤は冷静に集団の中位あたりをキープし、徐々にその位置を上げていった。

「7000メートルでどれだけ余裕があるかがポイント」と考えていたが、7000メートル手前で東海大の後輩・村澤明伸選手(体育学部4年)がトップに立ったときも、余裕を持って追走し逃がさなかった。勝てば即内定となるA標準記録は突破していなかったものの、「勝った人が代表に選ばれるはず」と、“勝つこと”にこだわった。

苦い経験が糧に五輪で8位入賞狙う
圧巻だったのは残り1000メートルを切ってからだ。複数の選手が入れ代わりスパートを仕掛ける中、佐藤選手はそれらの選手をきっちりマークした。最終周のバックストレートで初めて先頭に立つと、ラスト300メートルは佐久長聖高校の後輩・大迫傑選手(早稲田大学3年)との一騎打ちとなった。「五輪への思いが最後、体を動かしてくれました」。激しいデッドヒートを制したのは佐藤選手。粘る大迫選手をわずか0・38秒差で振り切り、右腕を突き上げて大会2連覇となるゴールに飛び込んだ。

東海大4年だった4年前のシーズン、体調不良やたび重なる故障で北京五輪出場という夢はかなわなかった。初めて出場した昨夏の韓国・大邱(テグ)世界選手権でも世界の強豪の前に惨敗。そうした数々の苦い経験が佐藤選手の成長の糧となった。

レース後、佐藤選手は胸を張った。「ここが終着点ではありません。ロンドンでは世界と対等に戦えるように、今からしっかり準備したい」。掲げた目標は8位入賞。日本選手権覇者の誇りを胸に、自身初となる4年に一度の大舞台に挑む。

走り高跳び・眥チ手 2年ぶりの王座にも涙
同大会では、走り高跳びの眥ス海選手(2009年度卒・日立ICT)がただ一人、2メートル20を1回でクリアし、勝負を決めた。東海大時代から指導を受けている植田恭史監督(体育学部教授)のもと、冬季から身体作りに励み、調子は上向きで今大会を迎えた。しかし、最低目標だったB標準記録(2メートル28)には届かず、「五輪に行きたかったので悔しい」と、2年ぶりの優勝にも涙が止まらなかった。
 

(写真)東海大在学中は、陸上競技部駅伝チームのエースとして4年連続で箱根駅伝に出場。ルーキーイヤーから3年連続で区間新記録を打ち立てた。卒業後は、昨年7月のアジア選手権5000辰覇本人トップの2位、同年8月の世界選手権1万辰砲眛本代表として出場。数々の実績を引っさげ、ついに五輪の舞台に立つ(写真撮影=野瀬直裕・文学部4年)