News:付属諸学校
2014年11月1日号
【熊本星翔高】熊本ゆかりの版画作品を鑑賞
学校に美術館がやってきた

美術館の名画を学校で気軽に楽しもう│付属熊本星翔高校で10月6日、「スクールミュージアム」が開催された。熊本県立美術館が収蔵する版画家・彫刻家の浜田知明氏の作品を学内で展示する催し。全校生徒をはじめ﹆教職員や保護者などが芸術の秋を満喫した。




これは、熊本県立美術館が県内の小中高校などを対象に2006年から実施している作品鑑賞プログラムの一環で開かれたもの。毎年10校程度で行われており、熊本星翔高では初開催。芸術や文化を愛好する心を育むとともに、地域に広く美術鑑賞の機会を設けることを目的としている。

熊本県御船町生まれの浜田氏は今年97歳。初年兵として中国で戦った際のつらい体験をもとに、戦争の悲惨さや愚かしさを訴えかける「初年兵哀歌シリーズ」などで知られる世界的な版画家だ。1限目の開始前に松前記念総合体育館で行われたギャラリートークでは、同美術館の中村玲史学芸員が、浜田氏の経歴や作品の見どころなどを写真とともに解説。

「さまざまな芸術作品が集まる美術館にも、ぜひ足を運んでください」と語りかけた。

戦争の悲惨さを訴える銅版画など36点を展示

今回展示されたのは、骸骨のようになった兵士の目から流れる涙が印象的な『初年兵哀歌(歩哨)』をはじめとする銅版画34点と原版2点の計36点。授業の合間を縫ってクラスごとに作品を鑑賞した生徒たちは、「最初はちょっと怖い作品だと思ったけれど、説明文を読んだら、そこに込められた意味がわかって面白かった」「本物を間近で見られてよかった」などと話していた。

催しの企画責任者であるメディアセンター室長の竹田美佐子教諭は、「生徒たちは皆、素直な心で作品と向き合っていたと思います。これをきっかけに、さまざまな芸術に触れて視野を広げてほしい」と期待を込めている。

 
(写真上から)
▽核爆弾のボタンを押す3人の人物を描いた『ボタン(A)』を、熱心に鑑賞する生徒たち
▽全校生徒が一堂に集まってギャラリートークが開かれた
▽当日は大会議室が1日だけの美術館となった