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2019年2月1日号
箱根駅伝Vロード
陸上競技部駅伝チームが初の総合優勝を果たした今年の東京箱根間往復大学駅伝競走。10人の浩鏤里寮爾箸箸發法栄光への軌跡を振り返る。

課題残る結果も「三冠」達成への糧に
【1区・大手町→鶴見】 鬼塚翔太選手(体育学部3年)

各大学の実力者がそろい、互いにけん制し合ったたことで集団走が続いた1区。2年ぶりに同区間を任された鬼塚選手はトップ集団に食らいつくも、「18キロ地点の六郷橋で東洋大学が仕掛けてきたが反応できなかった。先に抜け出す展開を考えていただけに、逆の結果になったことが反省点」と悔やむ。しかし、そこから下位に沈むことなく健闘を見せ、トップと8秒差の6位でタスキをつないだ。「どんなレースでも負けるのは嫌い。来年は大学駅伝三冠を達成したい」と前を向いた。

最後の箱根路で集中力と粘り強さを発揮
【2区・鶴見→戸塚】 湯澤舜選手(体育学部4年)

最初で最後の箱根駅伝出場となった湯澤選手。「6位でタスキを受けましたが、問題は優勝を争う青山学院大学、東洋大との位置関係。2チームをすぐ後ろからマークできて走りやすかった」と振り返る。青学大に追いつくと4位集団の中でレースを展開。「走っている間は監督や沿道の声も聞こえなかった」というほどの集中力で、後半にアップダウンがくる2区の難所をクリアし、粘り強い走りで総合順位を1つ上げる。「ライバルを捕らえられるいい位置でタスキを渡せた」と話した。

前回大会の悔しさを糧に
【3区・戸塚→平塚】 西川雄一朗選手(体育学部3年)

「前回走れなかった悔しさを味わってから、最善を尽くして過ごしていけば次は絶対に走れると思って1日1日をむだにせずに積み重ねてきた」という西川選手。3キロ手前から3位集団を形成し、11キロ付近では青学大、駒澤大学、國學院大學との2位集団になった。順位が激しく入れ替わる中、区間7位の走りでまとめ、チームの順位を1つ上げ3位に。「國學院大と並走が続き、絶対に負けないという気持ちがあったからきついところでも粘れたが、あと30秒から1分はタイムを縮めたかった」と語った。

1分13秒差を逆転し2位浮上
【4区・平塚→小田原】 館澤亨次選手(体育学部3年)

4キロ付近から並走していた駒大を引き離した館澤選手は、平塚中継所で1分13秒差あった青学大を18. 2キロでかわした。「1500メートルが専門なので、気持ちとしてはもう少しスピードを出せたとも思うが、最後は足がつってしまい、体が限界だった」。走り切れるギリギリのスパートでタスキをつなぎ、「最低限の役割は果たせたと思うが、1区から3区の仲間が最高の位置で持ってきてくれたからこその結果。満足はしていない。来年は『館澤に任せてよかった』と言われるような、優勝に導く走りをしたい」と先を見据えた。

来年度は新記録で区間賞を
【5区・小田原→箱根・芦ノ湖】 西田壮志選手(体育学部2年)

トップと2分48秒差でタスキを受け取った西田選手は、「前と差があったので最初からギアを上げた」と話すように、序盤からハイペースで東洋大を猛追。区間2位となる1時間11分18秒の走りで、トップとの差を1分14秒まで縮めた。区間新記録の好走だったが、直後に國學院大に更新されて悔しい思いも。「区間賞を取れなかったのは、“もう一度気を引き締めろ”という意味だと捉えている。来年度は往路・復路とも完全優勝を狙っているので、今回の区間記録を塗り替えて区間賞を取りたい」と意気込んだ。

「山下りの神」が逆転への勢いを加速
【6区・芦ノ湖→小田原】 中島怜利選手(体育学部3年)

6区を任されたのは東海の「山下りの神」中島選手だ。3年連続で同区を任された経験値を武器に、序盤の登りは極端にペースを上げずにスタートした。下りに入ると「転げ落ちるイメージ」で天下の険を駆け下りていく。レース10日前に足を痛めた影響を感じさせない区間2位の好走で、前を行く東洋大との差を1分8秒差まで縮めた。レース後には「7区以降の選手も力があったので、自分の走りに集中することができました。来年度は区間賞が取れるよう、力をつけていきたい」と笑顔を見せた。


沿道の大声援を背に東洋大に肉薄
【7区・小田原→平塚】 阪口竜平選手(体育学部3年)

阪口選手は7月に左足首を故障し、3カ月の故障期間を経て箱根駅伝7区でレースに復帰した。「故障の間は箱根路のスタートラインに立てるとは思ってもいなかったので、感極まるものがあった」と話す。「前半はリラックスして入ろう」という両角駅伝監督の指示もあり、徐々にペースを上げていく。3キロを残したところで、首位東洋大を視界に捉えるとさらにスピードアップ。湘南校舎に近い平塚中継所が近づくにつれて、ひときわ大きくなる声援を背に、首位との差を4秒まで詰めてみせた。

22年ぶりの区間新記録で首位奪首
【8区・平塚→戸塚】 小松陽平選手(体育学部3年) ☆大会MVP

タスキを受けてすぐに東洋大の後ろにピタリとついた小松選手。東洋大の選手をペースメーカーとして利用しながら体力を温存し、勝負所をジッと待った。15キロ付近の難所、遊行寺の坂を迎え、「登り坂を走るのは自分もつらい。けれど、相手もつらいのだからここで引き離せばダメージは大きいはず」とロングスパート。3年間磨きをかけたスピードで、一気に後続のランナーを引き離していった。「ここまでの記録が出るとは思わなかった」と本人も驚く快走は、63分49秒をマーク。8区の区間記録を22年ぶりに更新した。小松選手は、「1区から6区までの選手が4秒差という絶妙な差でタスキをつないでくれたので、最高の走りができました。来年度は三大駅伝すべてに出場して、優勝に貢献したい」と笑顔を見せた。

2位との差を広げ独走態勢に
【9区・戸塚→鶴見】 湊谷春紀選手(体育学部4年) ☆駅伝主将

2位の東洋大と51秒差でタスキを受け取った湊谷選手は、「十分に優勝を狙える位置だったので、順位をキープすることだけを意識して、あとは何も考えずに伸び伸び走ろうと思った」と振り返る。「9区は前回も経験しているので、記憶や反省点を生かせた」という言葉どおり、一人旅にも臆することなく淡々と走り、区間2位の好タイムで2位東洋大との差を3分35秒まで広げた。初優勝に「人生で初めての胴上げをしてもらい、いい仲間を持ったなと感慨深かった。主将として僕が何かをしたというよりも、チームが一つにまとまり、かみ合った結果。素晴らしいチームに巡り合えてよかった」。

夢のようなビクトリーロード
【10区・鶴見→大手町】 郡司陽大選手(体育学部3年)

2位と3分35秒差でアンカーを託された郡司選手。「昔から憧れていた箱根路だったので、ずっと夢の中にいるような気持ちで『これは本当に現実なのかな?』と思いながら走っていた。体の調子もよく、23キロがあんなに短く感じたのは初めて」と、独走状態だったビクトリーロードを振り返る。大手町の手前では強い向かい風にさらされながらもペースを崩さず、仲間が待つゴールへ一直線。満面の笑みでテープを切り、歓喜の輪に飛び込んだ。

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