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農学部生が復興支援を推進

2016/7/1

全国各地でボランティア活動

熊本地震で被災した阿蘇校舎の農学部生が、校舎のある南阿蘇村の復興支援を目的に、全国でボランティア活動を展開している。震災後、東京の実家に一時帰省した野佳代子さん(2年)もその一人。都内に避難していた農学部の仲間と代々木校舎を拠点として、渋谷区などで募金を呼びかけた。

また、5月26日にはコミュニティFM「渋谷のラジオ」に出演し、災害時の様子や南阿蘇村の現状を紹介した。「応援してくれた代々木校舎の職員の皆さんからの紹介で、ラジオを通じて情報を発信する機会をいただけました。私たちの取り組みや、被災地の現状についてより多くの方に知ってもらえるとうれしい」と野さん。

都内で街頭募金に立ち、5月から南阿蘇村へ戻った国貞尚伸さん(同)は、大きな被害を受けたアパートや下宿を目の当たりにし、あらためて打ちひしがれたという。しかし、「お世話になっている下宿の皆さんの力になりたい、その一心で多くの仲間とともに瓦礫の撤去や、山となったゴミの選別をしています」と、継続してボランティアに励んでいる。

学生たちが全国でそれぞれに取り組む活動を集約し、より大きな力にしようと国貞さんや柴田晃季さん(4年)らが中心となってウェブサイト「阿蘇復興への道」も開設。各地から寄せられる募金の成果などを報告するほか、被災地に関する情報を発信している。「7月に熊本校舎で農学部の授業が再開した際には、仲間たちと阿蘇の未来について話し合いたい。復興は長い道のりですが、決してあきらめず、活動を続けていきます」と学生たちの気持ちは一つだ。

(東海大学新聞7月1日号掲載)

 
(写真上)南阿蘇村でボランティアに励む学生たち
(写真下)ラジオで震災時の様子を語る野さん(右から2人目)