農学部生が村民を笑顔に農学部の学生を中心に熊本地震からの復興支援活動に取り組むチャレンジセンター・ユニークプロジェクトのメンバーが11月20日、熊本県南阿蘇村の「道の駅 あそ望の郷くぎの」で開かれた「南阿蘇大復興祭」の運営に参加した。村や村内の団体と実行委員会を結成。来場者に復興支援を呼びかけた。
「地震でいろいろなものが壊されてしまったが、学生と村のつながりを失いたくなかった」と、中心となって準備を進めてきた原田健汰さん(農学部4年)は開会式で力強く話した。
会場には実行委員会の思いに賛同した農学部の学生や卒業生、熊本校舎の学生サークルや地元の飲食店による約30の屋台が軒を連ねた。
「地震直後は地元の東京に戻っていたが、南阿蘇村を離れて何も力になれないことが本当にもどかしかった。村民の方々が楽しむ姿を見て、あらためて復興の力になりたいと感じた」と話すのは、チャレンジセンター「阿蘇援農コミュニティープロジェクト」のメンバーである遠藤博正さん(同3年)。
同プロジェクトでは、阿蘇地域の農家から規格外のサツマイモとチンゲンサイの提供を受けて作ったシチューを振る舞った。遠藤さんは、「農家の方からも?頑張ってね〞と声をかけてもらった。多くの人に応援してもらい、いっそうやる気が出た」と笑顔を見せた。
チャレンジセンター「あにまるれすきゅープロジェクト」は手作りのアクセサリーやストラップを販売し、売り上げを村に寄付した。南阿蘇村に住んでいた際の下宿で名物だったタコライスを再現して提供する学生と大家さんの姿も見られ、長い行列ができていた。
会場に設けられた2つのステージでは、実行委員会のメンバーによる「餅まき」や阿蘇校舎の農学教育実習センターで収穫した野菜などが当たる抽選会を実施。書道同好会や三線の花同好会、ハーフウェイミュージッククラブ、ストリートダンス同好会もパフォーマンスを披露し、来場者から大きな歓声を浴びていた。
生き生きと運営にあたる学生の姿に南阿蘇村の住民からは、「学生の笑顔を見られたのが何よりの喜び。離れても応援してくれる学生たちには、いくら感謝しても足りない」と感慨深げに話していた。
ステージでMCとして会場を盛り上げた柴田晃季さん(同4年)は、「村とつながり続けるためにも、祭りが成功したことには大きな意義がある。復興の意味はさまざまですが、人と人のつながりが元どおりになるのも一つの形」と語っていた。
(写真上から)
▼餅まきでは多くの来場者がステージの前に集まった
▼パワフルな踊りで会場を盛り上げた「ストリートダンス同好会」
▼アクセサリーを販売した「あにまるれすきゅープロジェクト」の学生たち