益城町の小学校で科学教室
基盤工学部電気電子情報工学科とチャレンジセンター「先端技術コミュニティACOT」の学生らが11月19日、益城町立益城中央小学校で2年生の児童を対象に「親子で楽しむサイエンス教室」を実施した。
きっかけとなったのは同小の学校PTA役員から同学科に届いた1通の手紙だった。
「熊本地震の影響で、子どもたちは遊ぶ場所も制限され、夏休みのイベントも中止になってしまいました。被災した今だからこそ楽しい思い出をつくってあげたい。大学生のお兄さんお姉さんと交流できるイベントを設けてもらえませんか」
手紙を受け取った同学科の村上祐治教授や藤本邦昭教授らは、「同じ被災者として力を合わせて元気な熊本を取り戻したい」とすぐに準備に取りかかったという。
当日は滝川洋二教授(教育開発研究センター)や藤本ゼミに所属する学生2人、ACOTのメンバー4人が同小を訪問した。滝川教授は「空気と遊ぼう」をテーマに風船やタコを使ったサイエンスショーを披露。学生たちは、「レゴロボットを操作しよう」「磁石で遊ぼう」など4つの実験ブースを用意した。
歓声を上げて楽しむ児童の姿に保護者は、「2年生になってからは苦しい思いばかり。最高の思い出ができてよかった」「子どもたちが前向きに生活するきっかけになったはず」と感慨深げに話した。
2時間の科学教室を終え、児童からは、「まだまだ遊びたい」「ほかの実験も見せてほしい」と惜しむ声や、「また小学校に遊びに来てほしい。大学にも行ってみたい」といった声が聞かれた。ACOTの本田祐士さん(基盤工学部2年)は、「自分たちにできることは限られているが、今日は子どもたちの笑顔を見られてよかった」と語った。
(写真上)学生からレゴロボットの使い方を教わる子どもたち
(写真下)滝川教授のサイエンスショーでは会場が大歓声に包まれた