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付属諸学校

2013/09/01

学園オリンピック夏季セミナー

157人の生徒が7部門に参加
嬬恋で仲間と高め合う6日間


全国から集まった仲間と切磋琢磨し、学びを深めよう――。学校法人東海大学が付属中高生を対象に毎年実施している学園オリンピックの夏季セミナーが、7月31日から8月5日まで群馬県の東海大学嬬恋高原研修センターで開催された。理科部門が20回目、知的財産部門が10回目を迎えた今回は、1次審査で選抜された157人の生徒が7部門に参加。工夫や発想力が求められるプログラムに挑んだ。

「初参加なので最初は緊張しましたが、先輩方がとても優しく、すぐに打ち解けられました。全国の付属生と話せたので、友達の輪が広がりました」と話すのは、付属仰星高校中等部2年の松本愛海さん(国語部門)。豊かな自然の中で寝食を共にし、学園の各教育機関の教員が1年間かけて練り上げたプログラムに取り組んだ。

松本さんが参加した国語部門では、自然を観察しながら俳句を詠む「嬬恋吟行」を実施。前日に山上明講師(総合教育センター)らから、地域に生息する花や野草について指導を受けた。

当日は研修センターからバラギ湖まで、約3時間の散策を楽しみながら俳句を詠んだ。途中、自生するコオニユリやシシウドなど植物の名前の由来や生態が紹介されると、生徒たちは熱心にメモをとり、「いつが見ごろですか」「どんな特徴がありますか」と積極的に質問。武田大地さん(付属望洋高校2年)は、「植物を間近に見ることで、じっと座って考えるよりイメージが膨らみます。ここで学んだことを生かし、セミナー後も創作を続けたい」と話す。
 
山上講師は、「多彩な分野の専門家が集まる総合大学ならではのプログラム。これを機に、身の回りのものを注意深く洞察する習慣を身につけてほしい」と語る。その後、研修センターで行われた句会の講評では、俳人の長谷川櫂教授(文学部)が、「若さあふれる句が多く、勢いがありました。常に楽しむ気持ちを忘れず、さらなる高みを目指してください」とエールを送った。

ひと味違う学び方で各分野の知識深める

数学部門では、曲線や曲面の曲がり具合を数値で表す曲率を学習。座学だけでなく、体を使って理解を深めようと、教室を飛び出してグラウンドへ。全員で手をつないで多角形を表現した。「大学の先生から数学に関する専門的な話をいつでも気軽に聞け、充実した時間を過ごせました」と芦田知佳さん(付属第四高校1年)。

またディベート部門では、「日本は首相公選制を導入すべきである。是か非か」をテーマに3、4人のチームで肯定・否定側に分かれて試合を行った。木内信之介さん(付属高輪台高校2年)は、「6日中4日間は、課題に関する資料をひたすら調べました。しっかりと発言をするためには、知識の蓄積が必要だと実感。政治や経済をもっと深く知りたいという気持ちが強まりました」と話した。生徒たちにとって今回のセミナーは、普段の授業とはひと味違う学びで、各分野の知識を深める機会となった。



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(写真上より)
▽「嬬恋吟行」で山上講師に質問する生徒たち(国語部門)
▽多角形を体全体で表現する(数学部門)
▽試合で練習の成果を発揮(ディベート部門)
▽『チャーリーとチョコレート工場』の英語劇に挑戦した英語部門。衣装や小道具も生徒が手づくりし、リハーサルを重ねて本番に臨んだ
▽芸術【造形】部門では、ひもと段ボールなどを使って三角形を作り、空間をデザインするトライアングルズ・イン・フォレストに取り組んだ
Key word 学園オリンピック
学校法人東海大学が学園の中高生を対象に、若い才能の早期発見と成長支援などを目的に実施しているもの。1964年にスポーツ大会として開始。夏季セミナーは国語、数学、理科、英語、芸術【造形】、知的財産、ディベートの7部門(芸術【音楽】部門は5月に実施)。

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