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学園

2011/05/01

東日本大震災~継続的な支援を展開

3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震から1カ月余り。今なお余震や誘発地震が続き、死者は1万4000人(4月26日現在:警察庁などまとめ)を超えるなど被害の規模は拡大している。東北各県を中心に多くの人々が避難生活を余儀なくされる中、求められるのは「継続的な支援」だ。東海大学学園では地震発生直後から学生、生徒、教職員らによる義援金の呼びかけなど支援を展開。引き続き各地で活動が広がっている。

伊勢原校舎全体で 義援金プロジェクト立ち上げ
医学部と健康科学部、1300人余りの学生が学ぶ伊勢原校舎で、「東海大学伊勢原被災者義援金プロジェクト」が立ち上がった。設立の中心となった上畠篤さん(医学部5年)は、「医療・福祉を学ぶ学生として、被災地のために微力でも貢献したい」と動機を語る。

地震発生から間もない3月17日には、上畠さんらの呼びかけで同校舎の学生ら13人が集り、第1回のミーティングを開催。学生や教職員から義援金を募り、被災者への復興支援や衣料品の提供に貢献することを目的に設定した。継続的な支援の必要性から、活動期間は来年3月11日までの1年間としている。

校舎内での募金活動に加え、4、5月の週末は小田急線伊勢原駅前で街頭募金も実施。集められた義援金はまとめて伊勢原財務課に預け、5月末を一区切りに、日本赤十字社を通じて寄付する。「今後は、被災地の状況を見てボランティア学生などを派遣したい。建学祭などでのチャリティーイベントも企画しています」と上畠さん。ボランティアに登録した学生は、4月に入り70人を超えた。医療や福祉を学ぶ学生たちの被災地・被災者への思いは続く。

湘南校舎の募金活動 チャレセンや望星会など実施
東日本大震災による東京電力の計画停電の影響などで課外活動が自粛されていた湘南校舎でも、募金活動など学生による自発的な支援活動が4月上旬から始まっている。

チャレンジセンターでは、センター教職員とともにプロジェクトの運営と活動のサポートをしている学生運営スタッフの有志が、4月7日から15日まで募金活動を行った。地震発生直後から、スタッフが震災被害に対してできることは何かを考えて計画した。募金活動のリーダーを務めた山田裕樹さん(文学部3年)は、「協力してくれた学生から“こういった活動を待っていた”という声もあった。一人ひとりの力は小さくても、皆で取り組めば大きな力になります。思いやり、優しさを形にしたい」と語った。集まった5万7741円の支援金は、日本赤十字社を通じて被災地へと送られた。

また4月18日からは、湘南校舎で活動する文化部と運動部による部活動団体「望星会」の望星期間運営委員会による募金活動も始まった。同委員会では、毎年春に同団体のアピールイベント「望星期間」を実施している。例年、それに合わせて各種募金活動を展開しており、今回は被災地の復興支援を目的に実施することとなった。 5月末まで、授業日の午後4時40分から6時10分まで、北門と掲示門、南門で支援を呼びかける計画で、集まった募金は日本赤十字社を通して被災地に送る。望星会企画局長の田中亮さん(政治経済学部3年)は「未曾有の災害で、同じ国の人が困っている中、少しでも力になりたいと企画しました。多くの方に協力をしていただき、復興に役立ててもらいたいと思います」と話している。

福岡短大の音楽クラブがチャリティーコンサート
福岡短期大学の音楽クラブが4月11日、学内でチャリティーコンサートを行った=写真。「東北の人たちが苦しんでいる今、少しでも協力したり、支えになれればと思った」と部長の奥村俊伎(としき)さん(情報処理学科2年)。

3月末ごろから話し合いを進め、部員全員が協力してポスターや看板を手作り。当日は2部構成で、学生や教職員ら約50人の前でオリジナル曲など10曲を演奏した。奥村さんは、「会場で飲み物を販売し、その収益を募金にあてました。額は大きくないけれど、今後も続けていきたい」と語っていた。福岡短大では3月17日から継続して事務室に募金箱を設置。チャリティーコンサートで得た収益と合わせて、宗像市役所を通して日本赤十字社に寄託する。

除雪プロジェクト 札幌駅前で募金

札幌校舎で活動するチャレンジセンターの福祉除雪プロジェクトが4月9日と23日に、JR北海道の札幌駅南口や駅前通の地下通路で募金活動を実施した。

学生らが、日ごろからともに活動している北海道大学生等ボランティアネットワークの参加校に呼びかけ、北海道庁や北海道警察本部の協力を得て行ったもの。 9日には東海大生16のほか、北海道武蔵女子短期大学と北翔大学の学生19人の計35人が参加。市民から約32万円の募金が寄せられた。なお、5月にも駅前での募金を行う予定。

岩手県大船渡市にランドセルを贈呈
チャレンジセンターが、相模原市役所を通じて同市の姉妹都市である岩手県大船渡市にランドセル20個を贈呈。そのうち10個が越喜来(おきらい)小学校の児童のもとへ届けられた。同センターの特別プロジェクト「3・11生活復興支援プロジェクト」が、大船渡市内に応急公民館の建設を計画、活動を開始していることなどが縁となって実現した。

復興への願いを込めてHTICでフリマ開催

アメリカ・ホノルル市にあるハワイ東海インターナショナルカレッジ(HTIC)で3月25日と26日、4月2日の3日間、「被災地域救済チャリティーフリーマーケット」が実施された。 東北地方太平洋沖地震の被災地域の救済活動を支援し、復興に役立ててもらいたいと、同校の学生会が中心となって企画したもの。準備と運営には在校生だけでなく、教職員や東海大学の海外派遣留学プログラムで同校に留学
中の学生も参加。のべ80人が携わった。

フリーマーケットでは、近隣の住民から提供された衣類やスポーツ用品、自家製の菓子などを販売。カレッジ前の通りで学生らが来場を呼びかけたことも手伝って、多くの市民が訪れ、義援金を寄付する人の姿も見られた。3日間の売り上げと義援金1万2000ドルは、日本赤十字社を通して被災地に寄付された。

海外留学中の学生が募金活動
東海大学の海外派遣留学プログラムを利用して、東海大学からアメリカのシラキュース大学やカナダのブリティッシュ・コロンビア大学に留学中の学生が、現地で募金活動を行った。シラキュース大学では、長期留学コースで派遣されていた学生10人が3月20日から31日まで、日本人学生の交流団体「JSA」のメンバーとともに学内で募金活動を実施。

遠藤大地さん(文学部3年)は、「テレビで地震や津波による被害の映像を目にしたとき、同じ日本人として何とか支援したいと思って参加した」と語る。学生たちは、授業前の教室や学生が集まるホールで活動。同級生や教職員から「日本が復興することを祈っている」といった激励の言葉とともに寄付が寄せられた。

 
(写真上)伊勢原駅前で募金を呼びかける学生たち
(写真中)札幌駅で活動する除雪プロジェクト
(写真下)近隣住民から提供された衣類や菓子を販売

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