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学生

2011/05/01

第42回海外研修航海の研修団が帰港

船内で学生会議や募金活動も

南太平洋の島々を巡る「第42回海外研修航海」の研修団が3月27日、41日間の日程を終えて帰港した。学園の海洋調査研修船「望星丸」で生活しながら世界各地を訪ねる海外研修航海は、学校法人東海大学の特色ある教育プログラムの一つ。今回は3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震を受けて帰港式が中止され、船内で解団式のみ行われた。(学年は当時)

「洋上で見つめなおそう地球の未来と今の自分」をテーマに、パラオ共和国、パプアニューギニア独立国など4カ所を巡り=地図参照、清水港に帰港した研修団。42回目を数える今年の航海は、例年とは一味違ったものとなった。

学生たちが東北地方太平洋沖地震の知らせを聞いたのは12日、朝の点呼時だった。共同ニュースが配信する短いファクス受電新聞などで情報は得ていたが、東北出身の学生も3人おり、家族の安否は分からなかった。学生たちは研修生の家族らの無事を祈って千羽鶴を折り始めた。さらに地震発生から5日後の16日には、研修の予定を大幅に変更して学生だけで会議を開いた。

今までと変わらない研修をしていていいのか、自分たちに今何ができるのか。全員で意見を出し合った。「残飯を減らそう」「節水節電を今まで以上に心がけよう」「プログラムを予定通り遂行し、元気に清水へ帰ろう」といった声が上がる。

「船内で募金をしよう」との意見もあり、実家が仙台にある佐藤裕介さん(教養学部2年)を筆頭に募金活動も行った。収益は特定非営利活動法人パブリックリソースセンターへ支援金として寄付する。また研修団が寄せ書きしたメッセージフラッグと千羽鶴は、佐藤さんが仙台市役所に届ける予定だ。3月27日、清水港で別れを惜しんだ研修団一行は、下船後も何か支援をできないかと活動を続けている。現在は5月28日に新宿中央公園で行われるフリーマーケットに出店して、収益を送ることなどを検討している。

副学生長の稲田ともさん(健康科学部3年)は「学生会議を開き、震災のことを真剣に話し合えたことはとても貴重な経験でした。日本にいたらあそこまで真剣に考えて行動することはできなかったかもしれない。船上で出会った仲間と今後も何かできることを続けていきたい」と語っている。

学生撮影写真より・・・

寄港地では大学も訪問し、現地の学生と交流を深めた。写真はニューカレドニア大学(ヌメア)でのスポーツ大会の様子。フットサルやバスケットボールで現地の学生とともに汗を流した


金美珍さん(文学部3年=写真左端)は「40回の航海に参加した双子の妹から勧められて参加を決めました。誕生日に皆が朝5時に起きて、満天の星空を見ながら祝ってくれたことは何よりの思い出です。帰ったら妹に全部自慢します」と話していた



皆に慕われる兄貴分
学生長 岩下真也さん(産業工学部4年)

「4年生の参加者が少ない中、さわやかで元気のある、しっかりと声を出せる学生にリーダーを任せたいと思った」(松尾俊彦団長・海洋学部教授)。学生長を任された岩下さんは、「今まで何かのリーダーを務めた経験は1度もなく、最初はどうしようかと思った。中・高で所属していた体操部の主将に相談もした」と振り返る。

松尾団長は「皆の中に溶け込もうとして、最初のうちは羽目を外したりする場面もありました(笑)。多くの学生に目を向け、いつしか一番慕われる兄貴として皆に認められていた」と評価する。

学生と団役員とのつなぎ役でもあり、ストレスを感じたこともあったという。東北地方太平洋沖地震を受けて、学生長の役割はひときわ大きくなったが、学生会議を提案するなど先頭に立って奮闘した。「大変なこともあったけど、最後に皆が『真也さんが学生長でよかった』と声をかけてくれて、やって良かったと思った」

 
(写真上)家族や友人の無事を祈って、皆で千羽鶴を折った

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