Column:Interview
2014年11月1日号
ライフセーバーとして人命救助を最優先に
世界大会で銀メダル付属相模高校 深作 萌さん(2年)
父親が東海大学ライフセービングクラブの出身で、「小さいころからよくいろいろな海に連れて行ってもらい、いつの間にか海が好きになっていた」という。小学校高学年から小さな大会に参加。中学1年時に出場した大会のビーチフラッグスで優勝したことをきっかけに、本格的に競技にのめり込んでいった。
現在は千葉県館山にあるクラブに所属。週末はチームメートとともに練習し、平日は平塚の海や自宅近くのプールで泳ぐことが多い。救助用の道具を使いこなす訓練や、心肺蘇生法、止血法といったライフセーバーとしての基礎的な知識や技術を学ぶ講習にも参加している。
今年の夏休みは館山で朝5時から7時まで練習し、海での監視活動を行って、午後に再び練習するというハードな毎日を過ごした。「大変だなと思うときもありますが、海が好きという気持ちが強いので大丈夫です」
世界ユースは、6月の全日本ユースで優勝した実績などから日本代表に選ばれた。短距離走のようなビーチスプリントやリレーなど数種目に出場。「ビーチフラッグスは優勝を狙っていたので悔しさも残ったけれど、海外の選手がどれくらい強いのかわかりました」
2年後の世界ユースでの雪辱を誓う深作さんだが、競技を最優先で考えているわけではない。
「ライフセービングは、海での人命救助や事故を防ぐことが一番の目的。競技はご褒美みたいなものです。先輩たちのように監視活動の最中に何かあったとき、もっとテキパキ動けるようになりたい」 (小野哲史)