share

スポーツ

2015/05/01

【第四高野球部】選抜甲子園で初の準優勝

全員野球で見せた快進撃
3月21日から4月1日まで兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で開かれた選抜高校野球大会に、付属第四高校と菅生高校が出場した。菅生高は初戦で大阪桐蔭高校に敗れたが、第四高は北海道勢52年ぶりの決勝に進出。敦賀気比高校(福井県)に1―3で惜敗し、準優勝となった。

「過去のチームと比べても、今年は技術も戦力も劣る。だからこそチーム力で勝負しなくてはいけないと思った」と大脇英徳監督(第四高教諭)。大会直前の練習試合ではあえて個の力を重視した。犠打で送らず強攻策に出て凡退という場面も多く、黒星がかさんだ。宮崎隼斗主将(3年)は、「秋はチーム力で勝ったのだとあらためて感じた。一人ひとりが役割を全うする。練習試合でそれを全員が感じた」と語る。その思いが、選抜での快進撃を生んだ。

敗戦を成長の糧に

迎えた選抜で第四高は、全員野球で次々と競り勝ち、浦和学院高校(埼玉県)との準決勝に駒を進めた。“打倒ウラガク”。選手たちには並々ならぬ思いがあった。昨秋は北海道大会を制したが、続く明治神宮大会では2回戦で同高に0 ―10、6回コールド負けを喫した。「体つきや試合前の雰囲気、何より学校名に負けていた」とエースの大澤志意也選手(同)は振り返る。

札幌に戻ってからはキャッチボールなどの基礎から徹底して取り組み、“すべてが野球につながる”というチームのモットーの下、私生活も大切にしてきた。選抜では毎試合後に控え部員たちがスタンドのゴミを拾っていたのもその表れだ。

浦学高に負けてから、「志意也が誰よりも練習していた」と捕手の小川孝平選手(同)は語る。飄々(ひょうひょう)としたマウンドさばきとは裏腹に、「寂しがり屋で、すぐ構ってほしがる(笑)」(小川選手)。そんなエースが走り込みやウエートトレーニングで体重を5 キロ増やし、黙々と練習を積んで浦学高に立ちはだかった。被安打9も要所を締めて1失点、今大会3度目の完投でリベンジした。

“エースの自覚”

布石は中継ぎ登板した高崎健康福祉大学高崎高校(群馬県)戦にあった。「制球の感覚がつかめた」と大澤選手が言えば、大脇監督は「自分が抑えるという、エースの自覚が生まれた」と評する。大澤選手が「いい感覚のまま投げられた」という浦学高戦で、打線は走者が出たら犠打で送る基本に忠実な野球で3点を挙げた。投打がかみ合い決勝進出を引き寄せた。

敦賀気比高に敗れたが、大脇監督は、「昨夏13年ぶりに甲子園に出場した先輩たちの勢いなど、今回は周りの力に勝たせてもらった。選手たちは試合を重ねるごとに成長してきましたから、本当の勝負はここから」と語る。夏の日本一へ大きな一歩を踏み出した。

(写真上から)
▽大澤選手は全5試合に登板し4完投、防御率1.35を記録。打っても打率5割3分3厘と、まさに投打の主役だった
▽小川選手は捕手として、4番として大澤選手を支えた
▽「全力プレー、全員野球が今年のチームのよさ。応援で力になれれば」と応援リーダーの丹羽耕基選手(3年=前列左)

 
Closeup
札幌で、甲子園で、選手支えた大声援


札幌市の第四高では毎試合パブリックビューイングが行われた。勝ち進むにつれ参加者が増え、決勝は体育館も超満員。生徒や地元住民が声援を送った。

一方、甲子園には第四高野球部の控え部員に加え、付属仰星高校の吹奏楽部が友情応援に駆けつけた。部長の赤木宏穂さん(3年)は、「今回のために20曲ぐらい用意してきました。甲子園応援は気持ちよくて楽しい!」と語る。演奏は日に日に大きくなり、スタンドの一体感も増した。決勝戦後には声がかれるほどだった。

毎冬、ウインタースポーツ体験会に協力している真駒内養護学校からは寄せ書きが届き、甲子園には多くの卒業生が詰めかけた。捕手の小川選手は、「1、2回戦は特に相手の応援もすごくて圧倒されましたが、第四高の応援団も負けじと声援を送ってくれて力になった。おかげで本当に楽しい甲子園でした」と感謝を口にした。

(写真)決勝戦でも札幌から甲子園へ大声援を送った

スポーツ記事一覧

2024/03/01

【ライフセービング】プールインカレ女子総合で3連覇

2024/03/01

【スキー部】インカレで渡邉選手が2冠

2024/03/01

【駅伝チーム】新年度に向け走り込み

2024/03/01

【福岡高野球部】“全員レギュラー”掲げ切磋琢

2024/02/01

【福岡高】7年ぶり3度目の春切符

2024/02/01

リーグ5位からインカレ準V

2024/02/01

【陸上競技部駅伝チーム】シード権まで70秒に迫る

2024/02/01

【相模高】女子駅伝チームが初の都大路に

2024/01/01

【柔道・グランドスラム東京】

2024/01/01

【バレーボール】女子が全日本インカレ準優勝

2024/01/01

【陸上競技部駅伝チーム】シード権奪還に手応え

2023/12/01

経験豊富な“4年生トリオ”を中心に

2023/12/01

【駅伝チーム】主力を欠くも全日本9位

2023/12/01

【ラグビー部】関東リーグ最多6連覇

2023/11/01

【女子柔道部】込山選手が個人戦初優勝

2023/11/01

【女子柔道部】全日本学生体重別団体を連覇

2023/11/01

【ライフセービングクラブ】男子総合V 女子総合準V

2023/11/01

【ボディビル部】フィジーク部門で初の大学日本一

2023/11/01

【ラート部】インカレで好成績

2023/11/01

【プロ野球ドラフト会議】付属高2選手に指名

2023/11/01

箱根駅伝予選会を10位で通過

2023/10/31

Judo and the Bridges Between Cultures in the Vision of Matsumae Sensei

2023/10/01

【陸上競技部駅伝チーム】箱根駅伝予選会間もなく

2023/10/01

【日本インカレ】3年連続4度目の優勝

2023/10/01

【ボディビル部】川中選手がオールジャパンで優勝

2023/10/01

【海洋部】ヨット競技学生大会を連覇

2023/10/01

【相模中柔道部】創部史上初の3冠達成

2023/10/01

【静岡翔洋中野球部】投打がかみあい29年ぶりの栄冠

2023/10/01

【大阪仰星高柔道部】オール一本勝ちで春夏連覇

2023/09/01

夏の全国大会優勝

2023/09/01

全国の舞台で13年ぶりの決勝進出

2023/09/01

全国高校選手権で初優勝

2023/09/01

藤井選手が大宮アルディージャに内定

2023/09/01

在学生・卒業生がメダルラッシュ

2023/09/01

【柔道】パリ五輪日本代表に内定!

2023/09/01

【駅伝チーム】「些細な取り組み」が

2023/09/01

手塚選手「エースの意地」見せ

2023/09/01

柔道男子81キロ級で大阪仰星高・仁保選手Ⅴ

2023/08/01

【熊本星翔高&甲府高】甲子園出場決定!

2023/08/01

【熊本・柔道部女子】パワーと柔らかさ身につけ

2023/08/01

【チアリーディング部FINE】8月のJAPAN CUP出場へ

2023/08/01

【湘南・男子柔道部】無差別団体で準優勝

2023/07/01

【速報】熊本・柔道部女子 全日本学生3人制初V

2023/07/01

【静岡キャンパス】来春に女子硬式野球部創設へ

2023/07/01

戦力充実で上位進出に手応え

2023/07/01

【熊本ゴルフ部】全国大学対抗戦で健闘

2023/07/01

円盤投げ・齋藤選手&走り幅跳び・城山選手

2023/07/01

【再起へ駆ける】全日本大学駅伝出場権獲得

2023/06/01

【柔道】王子谷選手が“夢の舞台”で躍動

2023/06/01

【柔道・世界選手権】橋本選手&村尾選手が銅