研究
2024/11/01
東海大学海洋科学博物館の冨山晋一学芸員と愛知県在住の西村貴文氏がこのほど、日本では2例目となる深海魚「Eustomias parini」を駿河湾で発見。新たな標準和名を「マツバセンコウホシエソ」として提唱し、『駿河湾から得られた国内2例目のホテイエソ亜科魚類Eustomias parini マツバセンコウホシエソ(新称)』と題した論文にまとめ、9月20日に日本魚類学会発行の学術誌『魚類学雑誌』オンライン版で発表した。
マツバセンコウホシエソは、主にアメリカ・ハワイ州以西の太平洋に分布。2001年に外国人研究者によって新種記載され、その際に1標本が日本の小笠原諸島近海でも採集されていたが、この記録は日本人研究者には見落とされ、種に標準和名がなかった。
海洋科学博物館では、論文掲載に合わせて10月9日から31日まで「珍しい深海魚『マツバセンコウホシエソ』特別展示」が開催された。冨山学芸員は、「生物分類学は、種の保存や生態系保存の基礎となり、支える学問。とてもやりがいと意義を感じています」と語った。
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