研究
2025/01/01
東海大学の田中誠一名誉教授が11月4日、5日に、中国・上海大学で開催された「第3回中日大学医学学術フォーラム」で講演した。田中名誉教授は、1958年に東京教育大学(現・筑波大学)体育学部を卒業。日本大学三島高校教諭を経て東海大学体育学部で教鞭を執り、78年から教授。95年に中国・北京体育大学(運動訓練学部)教育博士課程学外教授を兼任したほか、2001年から04年まで東海大学スポーツ医科学研究所特任教授を務めた。05年に名誉教授となり、18年に常葉大学からも名誉教授の称号を贈られている。トレーニング理論、コーチング理論、運動生理学などスポーツ科学の第一人者として長年にわたって活躍。64年の東京オリンピックや76年のモントリオールオリンピックでコーチを務めたほか、プロ野球の長嶋茂雄選手、ハンマー投げの室伏重信選手、F1ドライバーの中島悟選手、ボクシングの井岡弘樹選手、大相撲の久島海関、ゴルフの金井清一選手、塩谷育代選手、宮里藍選手ら多数の名選手の指導に当たり、19年には長年にわたる功績が認められて瑞宝中綬章を受章した。
上海大学で開催されたフォーラムは、日本と中国の医療分野における協力・交流の場の構築を目的に、上海大学と東京大学、岡山大学、日本医科大学が共同で開催したもの。今回は、「老年医学と健康」をテーマに、高齢化社会に対応するための戦略と技術革新をめぐり、上海大学、岡山大学、日本医科大学を中心に両国の医師や専門家、若手研究者ら約180人が参加した。「老年医学」「養老技術」「医薬品・ヘルスケア製品」の3分科会が開かれ、田中名誉教授は「養老技術」分野に登壇。「老人医学におけるスポーツ科学の役割」をテーマに講演した。健康に老い、充実した人生を送って天寿を全うすることを理想の人生と考える「アクティブエイジング」「サクセスフルエイジング」について解説し、そのために果たす運動の役割について、骨の構造や機能の維持、特に重要な下肢の筋肉群の構造・機能の維持について、スポーツ科学の立場から図解や映像を用いて丁寧に説明。骨や筋肉の運動療法についても具体的に紹介した。また、フォーラム初日には、上海総領事館の竹中惠一副総領事、成旦紅上海大学党委書記をはじめ、弦間昭彦日本医科大学学長、那須保友岡山大学学長らが参加して催された晩餐会にも出席。交流を深めた。
「東海大学で長年にわたり教育・研究活動に取り組んできた過程で、多くの分野で一流選手のトレーニングに関わり、国内外のフォーラムなどで発信する機会を得ているのはとても光栄」と田中名誉教授。フォーラムを振り返り、「日中両国とも少子高齢化が進み、福祉に向ける国家予算はひっ迫しているにも関わらず、健康に老いるための予防医学やリハビリテーション医学は遅れているのが現状です。今後は理学療法、作業療法、言語聴覚療法に携わる人材育成の場に、医療の知見とスポーツの理論・視点の導入が急務との認識を新たにしました」と話す。さらに、「日中両国が問題意識を共有し、人材育成を担う教育の場での連携がさらに求められる」と指摘。「医学部、体育学部をはじめ多彩な学部があり、それぞれに専門を極めた研究者たちがいる東海大学の存在意義はますます大きくなる。今後さらに海外の大学・研究機関と連携を進めて知見を発信し、世界に羽ばたく人材を育成に期待しています」と話した。
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