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スポーツ

2020/03/01

技術を支えるトレーニング

【強さの裏側】2年連続2冠に挑む女子柔道部

昨年、女子柔道部は6月の全日本学生優勝大会で12年ぶりの優勝を果たし、10月の全日本学生体重別団体優勝大会では初優勝。これまで7回にわたり両大会を同時に制してきた男子部とともに、創部初の団体2冠を達成した。強さの秘密はどこにあるのか―2年連続2冠を目指し、稽古に励む選手たちを追った。

「柔道の試合時間は4分間で、決着がつかなければゴールデンスコア方式の延長戦に突入します。長ければ10分近く戦うこともある。どれだけすごい技術を持っていても、試合終盤に技を出す体力がなければ勝ちきれない」と塚田真希監督(体育学部講師)は語る。

同部では、2年前に小山加楠トレーナー(大学院体育学研究科修了・東海大学臨時職員)を迎え、年間を通して週3日、筋力トレーニングの指導を受けている。「1年目は基礎的な筋力を向上させることに時間を充て、2年目の昨年からは、大会から逆算して筋肉量を増やす時期、それをパワーと結びつける時期、持久力と組み合わせる時期など、段階を踏んだメニューを採用した」という。

中でも最もハードなのが昨年から始めたサーキットトレーニングだ。バーベルを背負ってのジャンピングスクワットの後に腕立てをしたり、足に負荷をかけるマシンを使ったりと、20秒ごとに4種類を連動して行うことで、持久力と筋力、心肺機能を同時に鍛える。「心拍数を180前後まで上げるので、選手たちは本当にきついと思いますが、“勝つためにやるんだ”と一生懸命取り組んでいます」と小山トレーナー。

さらに選手たちは週3日、朝6時から大川康隆副監督(体育学部准教授)の指導のもと、湘南校舎内の急坂を使ったラントレーニングにも励む。塚田監督は、「“トレーニング番長”の竹内(鈴・体育学部4年)が秦野の弘法山まで走りに行ったり、階段ダッシュをしたりと自主的にもトレーニングを積み、軽量級のエースとして個人・団体ともに結果を残したことで、後輩たちにも努力の大切さが浸透してきた」と話す。

57キロ級の富沢佳奈選手(同2年)は、「大学に入ってウエートトレーニングをするようになり、筋力がついたのがわかる。試合で力負けしなくなった」と話せば、48キロ級の渡邉愛子選手(同1年)は、「同じ階級の人と試合をすると、こんなに軽いのかとびっくりする(笑)。自信がついてきた」と笑顔を見せた。

団体2冠を達成し、結果が出たことでさらにチームの士気は上がった。塚田監督は、「柔道は格闘技の要素が高く、勝つことで面白みが増します。選手たちは時に涙しながら競技と向き合っているので、今年もなんとか勝ちにつなげたい」と話す。団体2冠へ、一歩ずつ歩みを進める。

【速報】髙藤選手&ウルフ選手 柔道・東京五輪内定
全日本柔道連盟が2月27日、東京都内で強化委員会を開き、12人の東京五輪日本代表を選んだ。東海大学からは卒業生2人が選出された。

2月21日から23日までドイツで開かれたグランドスラム・デュッセルドルフで優勝した60キロ級の髙藤直寿選手(体育学部卒・パーク24)は、銅メダルを獲得したリオデジャネイロ五輪に続いて2回目。昨年の全日本選手権大会を制した100キロ級のウルフ・アロン選手(同・了德寺大学職員)は初選出となった。

 

(写真上)15号館地下のトレーニングルームで、バーベルを肩に乗せてスクワットに励む。サーキットトレーニングではここからジャンプすることも
(写真下)技術を磨く稽古では塚田監督(右上) 自ら寝技のポイントを指導

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