スポーツ
2021/09/01個人で金 団体で銀
7月23日から8月8日まで開催された東京五輪に、東海大学から卒業生を含む多くの選手・スタッフが出場。柔道男子60キロ級の髙藤直寿選手(体育学部2015年度卒・パーク24=本紙8月1日号既報)と100キロ級のウルフアロン選手(体育学部17年度卒・了德寺大学職員)が金メダルを獲得し、ウルフ選手は混合団体でも銀メダルに貢献した。
「柔道三冠」の偉業を達成―7月29日に日本武道館で行われた柔道男子100キロ級で、ウルフ選手が金メダルに輝いた。
五輪初出場となったウルフ選手は、初戦の2回戦でムハンマドカリム・フルラモフ選手(ウズベキスタン)に豪快な浮き技を決めて一本勝ち。準々決勝ではペテル・パルチク選手(イスラエル)から大内刈りで技ありを奪った。
準決勝ではリオデジャネイロ五輪銀メダリストのバーラム・リパルテリアニ選手(ジョージア)から大内刈りで技ありを奪い勝利。チョ・グハム選手(韓国)との決勝は、ゴールデンスコア方式の延長戦の末に得意の大内刈りで一本勝ちした。
同階級の金メダルはシドニー五輪を制した男子代表の井上康生監督(体育学部教授、男子柔道部副監督)以来21年ぶりで、ウルフ選手は世界選手権、全日本選手権を制しており、男女合わせて史上10人目の柔道三冠を達成。男子では日本オリンピック委員会の山下泰裕会長(副学長=スポーツ担当、体育学部教授)や井上監督ら7人、女子では女子代表の塚田真希コーチ(体育学部准教授、女子柔道部監督)ら2人しか達成していない快挙となった。
試合後のインタビューで、「五輪では井上先生以来金メダルの取れていない階級だったので、僕自身が取り戻してやろうという気持ちでした。持ち味の泥臭い柔道を貫いて勝つことができてよかったです。子どものころから日本武道館でたくさんの大会に出場してきて、目標だった東京五輪で、ここで優勝できたことは感慨深い。支えてくれた家族や付き人、応援してくれたすべての人に感謝を伝えたい」と語った。
日本代表の一員として 新種目の混合団体に出場
7月31日には今大会から新種目として採用された混合団体が行われた。男女3階級ずつ計6人一チームで構成され、同じ階級の選手が対戦する点取り戦で、4勝したチームの勝利(3勝ずつの場合は代表戦)となる。
日本代表は初戦となった準々決勝でドイツと対戦し、0―2とあと1戦も落とせない劣勢から3連勝すると、ウルフ選手がゴールデンスコア方式の延長戦の末にヨハンネス・フレイ選手から肩車で技ありを奪って4―2とした。
準決勝ではROC(ロシアオリンピック委員会)に4―0で勝利し、迎えたフランスとの決勝戦は1―2と劣勢の場面でウルフ選手が登場。テディ・リネール選手の胸元に果敢に攻め込み延長戦に突入したが、内股で技ありを奪われ惜敗し、続く選手も敗れ1―4で銀メダルとなった。
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