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スポーツ

2021/04/01

“東海対決”は相模高に軍配

【野球】選抜高校大会に3校が出場

付属相模高校、付属甲府高校、菅生高校の野球部が出場する選抜高校大会が、3月19日に兵庫県の阪神甲子園球場で開幕した。“東海対決”となった20日の1回戦は相模高が3―1で甲府高に勝利。スタンドでは新型コロナウイルス感染症対策を徹底し、吹奏楽部が録音した曲に合わせて応援団が選手を後押しした。菅生高は24日の初戦で聖カタリナ学園高校(愛媛)に4―3で競り勝った。 ※学年は当時

1983年夏の全国高校選手権大会以来、2度目の“東海対決”が実現した。第一高校(現・付属静岡翔洋高校)と第二高校(現・付属熊本星翔高校)が対戦した当時の試合は一高が13―1で勝利。選抜で付属高校が対戦するのは今回が初めてのこととなった。

昨年の秋季関東地区高高校)が対戦した当時の試合は一高が13―1で勝利。選抜で付属高校が対戦するのは今回が初めてのこととなった。

昨年の秋季関東地区高校大会では甲府高がサヨナラ勝ちした両校の対戦。相模高・石川永稀選手(2年)と甲府高・若山恵斗選手(同)の投げ合いは互いに一歩も譲らず、スコアボードに0が並ぶ。0―0で迎えた7回に相模高がパスボールで先制したが、甲府高も8回に久井竣也選手(同)のタイムリーですぐさま同点に追いついた。

延長戦にもつれ込んだ熱戦の均衡を破ったのは相模高だった。11回1死二塁から大塚瑠晏主将(同)のタイムリーで勝ち越し、柴田疾選手(同)のタイムリー二塁打でダメを押した。9回からリリーフしたエース石田隼都選手(同)が3回を1安打7奪三振と圧巻の投球を披露し、甲府高に勝利した。

なお、相模高は2回戦で鳥取城北高校と対戦し、1―0で勝利。準々決勝進出を決めている。

聖カタリナ学園高と対戦した菅生高は2回、鈴木悠平選手(1年)の大会第1号となる本塁打で先制し、2回には千田光一郎選手(2年)が大会通算800号となる2ラン本塁打で加点した。4―1で迎えた9回、リリーフした千田選手が2点を返されたものの、最後は三塁ゴロに打ち取り試合終了。4度目の選抜で初勝利を挙げ、京都国際高校との2回戦に駒を進めた。 (3月26日記)

【相模高】ようやく立てたアルプス「想像の何倍も楽しかった」

相模高の生徒や保護者ら約800人が集まった一塁側アルプス。統括したのはチアリーダーと応援団からなる応援委員会の生徒たちだ。

昨夏に野球部が出場した甲子園高校交流試合は無観客で開催されたため、相模高からリモートで声援を送った。部長でチアリーダーの曽我友里絵さん(2年)は、「夏に雰囲気を感じることはできましたが、現地での応援に勝るものはない」とこの日を心待ちにしていたという。アルプスでは最前列に立ち、マスク越しながら笑顔で応援をリード。「声は出せませんが、選手たちに気持ちは届いていると思います」と話していた。

一方、「不安を抱えながら当日を迎えた」と語るのは、応援団団長の村上胡桃さん(同)。1年秋までは写真部に所属し、同年夏に野球部が甲子園に出場した際は選手や応援団を撮影していた。「応援する先輩たちを見て憧れた」と、秋から応援団に加わるも、翌年春からは新型コロナの影響を受け、球場で応援できない日々が続いた。

団長として臨んだ初めての甲子園。「緊張している後輩を助けられれば」と球場を訪れた大貫真菜さん(3年)ら先輩のサポートを受け、「徐々に感覚をつかむことができた」と村上さん。「想像の何倍も楽しかった。勝ち進むたびに私たちもうまくなり、選手を勇気づけたい」と充実した表情を見せていた。

【甲府高】笑顔で選手を後押し「夏にリベンジ」誓う

三塁側の甲府高アルプスには、野球部の控え部員やチアダンス部、一般の生徒や保護者ら総勢約900人が詰めかけた。

昨春に同好会から部に昇格したチアダンス部にとっては初の甲子園。部長の臼井柚葉さん(2年)は、「想像していたより広くて緊張しています。声を出して応援できない分、踊りの細部までこだわって練習してきました。笑顔を絶やさず、選手の背中を押したい」と青とピンクのポンポンを手に、応援に花を添えた。

吹奏楽部の小林桜子さん(同)は、「部としてスタンドで演奏はできませんが、少しでも選手たちを応援できれば」と甲子園に駆けつけた。「グラウンドに届くように、いつも野球応援で演奏している曲に思いを込めて録音しました。今日は楽器を吹けないけれど一生懸命応援する」とスティックバルーンを握りしめた。

延長戦の末に敗れ、涙をぬぐいながらスタンドにあいさつした選手たちに、応援団は大きな拍手を送った。臼井さんは、「甲子園で戦えた経験をポジティブに捉え、夏につなげてほしい」とエールを送る。野球部員で応援団長の鈴木宏太郎さん(同)は、「同点に追いついた場面は、練習してきたチームバッティングが
できたと思う。負けたことは悔しいけれど、相模高にはこのまま勢いに乗って頂点まで駆け上がってほしい。夏は自分たちがリベンジします」と前を向いた。

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