share

スポーツ

2013/12/01

箱根駅伝への道

5区山登りが勝負の分け目
宮上選手が〝山の神〞に名乗り


来年1月2、3日に開催される東京箱根間往復大学駅伝競走。順天堂大学・今井正人選手(トヨタ自動車九州)や、東洋大学・柏原竜二選手(富士通)が5区で演じた大逆転劇は記憶に新しい。山を制する者が箱根を制す――東海大の“山の神”を追った。

陸上競技部駅伝チームにもかつて、山のスペシャリストがいた。1999年1月、ルーキーながら当時の区間新記録をたたき出し、東海大史上初の5区区間賞に輝いた柴田真一選手(体育学部卒)だ。現在運送業に従事する柴田選手は、当時を懐かしみながらこう振り返る。「タスキを受けた時点で3位。まさかそんなに早く来るとは思っていなかった。後ろも迫っていたので、抜かれ役になるのか……と思いながらスタートしました(笑)」。しかし抜かれるどころか後続は現れず、一人旅のまま3位でゴールした。

翌年も5区を走り、チームを6位から2位まで押し上げて2年連続の区間新記録。本紙2000年1月20日号に『大粒のひょうが降る中』とあるとおり、天候との戦いも5区が難所といわれるゆえんだ。柴田選手は、「この年は1万メートルで自己ベストを更新するなど調子がよかった。登りは適性も必要ですが、どんな状況でも恐れず、自分の走りをすることが大切」と語る。
 
03年に中井祥太選手(同)が柴田選手の記録を更新して以来、東海大に“山の神”は現れていない。さらに06年には中継所が小田原方面に2・5キロ移動し、現在は高低差約864メートル、距離は5区間最長の23・4キロにも及ぶなど難易度はより上がっている。

今年度、そんな5区の候補に挙げられている選手がいる。宮上翔太選手(体育学部2年)は湘南校舎に近いヤビツ峠や弘法山での練習でも「表情が変わらず、淡々と走る。タイムは群を抜いて速い」と小池翔太主務(同4年)が証言する。今夏の合宿でも約16キロの山道を全力で登るなど、別メニューを積んできた。柴田選手も宮上選手も全国高校駅伝を2度走った実力の持ち主だが、もともと山に特化した練習をしてきてはいない。共通するのは、「大学に入って練習で登りを走ってみたら、たまたまいいタイムが出た」という言葉。苦手意識を持たずに臨むことが、何よりの秘訣なのかもしれない。

宮上選手は予選会こそけがで欠場したものの、11月17日の上尾ハーフではチームトップの62分台をマークするなど調子は上向き。「本戦では任された区間をしっかりと、楽しんで走りたい」

 
(写真上)3年連続で5区を走った柴田選手。「登った後の下りは足がつりそうになるほどつらい」とも
(写真下)5月の関東インカレではハーフマラソンに出場した宮上選手。得意の登りで力走を見せた

スポーツ記事一覧

2024/11/01

【男女柔道部】体重別団体で2度目の男女同時V

2024/11/01

柔道部から初の力士に

2024/11/01

選手を襲った暑さと重圧

2024/11/01

オイレス工業とスポンサー契約

2024/10/01

【駅伝チーム】箱根駅伝予選会迫る

2024/10/01

【菅生中ソフトボールクラブ】“選手主体”の高いチームワーク誇る

2024/10/01

【陸上競技部】日本インカレで頂点に

2024/10/01

【パリパラリンピック女子マラソン】ガイドランナー・志田さん

2024/10/01

【伊勢原柔道部】医学部アスリート

2024/09/01

【パリ五輪】 柔道・村尾選手が2つの銀メダル

2024/09/01

【静岡キャンパス】熱いプレーと笑顔あふれた3日間

2024/09/01

【デフバレー世界選手権】東海大から2選手が代表入り

2024/09/01

5度目の挑戦で念願のプロ合格

2024/09/01

【北九州インターハイ】付属校アスリートが躍動

2024/09/01

【相模高野球部】9年ぶりベスト8

2024/08/01

【大阪仰星高野球部】ラグビー部の声援も力に

2024/08/01

【相模高野球部】5年ぶり夏の甲子園へ

2024/08/01

【日本陸上競技選手権大会】男子1500mで表彰台独占

2024/08/01

【ボウリング部】全国上位入賞を目指す

2024/08/01

【ライフセービングクラブ】2選手が世界選手権へ

2024/07/01

湘南男女が同時優勝を果たす

2024/07/01

【パリ五輪】日本の「お家芸」支える東海魂

2024/07/01

【熊本柔道部女子】二部(3人制)準V “最後の全日本”で王座奪還へ

2024/07/01

【駅伝チーム】選考会をトップ通過

2024/07/01

【熊本硬式野球部】最後まで諦めず神宮で善戦

2024/07/01

【熊本準硬式野球部】34年ぶりの全国決める

2024/06/01

7年ぶりの全日本出場決定

2024/06/01

【陸上競技部】関東インカレで好成績

2024/06/01

【熊本ゴルフ部】男女で春季リーグ戦制覇

2024/06/01

【静岡キャンパス女子硬式野球部】公式戦初陣に臨む

2024/05/01

【全日本選抜体重別選手権】太田選手が連覇を達成

2024/05/01

【静岡キャンパス】女子硬式野球部が創部

2024/05/01

【静岡翔洋高女子野球部】激戦勝ち上がり選抜準V

2024/05/01

皇后盃で児玉選手が準優勝

2024/05/01

フランス柔道連盟に協力

2024/05/01

FC町田ゼルビアに入団内定

2024/04/01

【ライフセービング】2年ぶりに年間王者を奪還

2024/04/01

【福岡高】7年ぶりの選抜出場

2024/04/01

“最後のノック”で教え子にエール

2024/04/01

【春の注目★】自慢の直球を武器にチームを全国へ

2024/04/01

【春の注目★】充実の練習環境でプロ目指す

2024/03/01

【ライフセービング】プールインカレ女子総合で3連覇

2024/03/01

【スキー部】インカレで渡邉選手が2冠

2024/03/01

【駅伝チーム】新年度に向け走り込み

2024/03/01

【福岡高野球部】“全員レギュラー”掲げ切磋琢

2024/02/01

【福岡高】7年ぶり3度目の春切符

2024/02/01

リーグ5位からインカレ準V

2024/02/01

【陸上競技部駅伝チーム】シード権まで70秒に迫る

2024/02/01

【相模高】女子駅伝チームが初の都大路に

2024/01/01

【柔道・グランドスラム東京】