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2021年1月1日号
【駅伝チーム】箱根路制覇へ
王座奪還の軸は3本柱












1月2、3日に東京・大手町から箱根・芦ノ湖間で行われる東京箱根間往復大学駅伝競走(10区間、217.1キロ)に、陸上競技部駅伝チームが出場する。2年ぶりの総合優勝に向けて選手たちは千葉県富津市などで合宿を張り、コンディションを万全に整えてきた。昨年12月16日にはエントリー選手らによるオンライン記者会見も開かれ、報道陣に意気込みを語った。

今シーズンの開幕戦となった昨年11月1日の全日本大学駅伝対校選手権大会では、2区終了時点で17位まで順位を落としたものの、その後は驚異的な追い上げで準優勝となった。

両角速駅伝監督(体育学部教授)も、「ここまでの粘り強さが選手たちにあるとは思っていなかった。『勝負には負けたが、内容では勝った』と評価できるほどの力走をしてくれた」と笑顔で振り返る。

全日本後は千葉県富津市で合宿を行い、本戦を想定したアップダウンのあるコースで、スピードにも強弱をつけながら連日走り込みを続けた。塩澤稀夕駅伝主将(体育学部4年)は、「メンバーに大きな故障もなく、練習を消化できたので、チームの総合力は全日本のときより確実に上がった」と自信を見せた。

2年ぶりの総合垢悄崛鞍召ら攻める」

駅伝チームは過去2大会で復路にも力のランナーを分散し、往路から着実に順位を上げてきた。

しかし、メンバーが大きく入れ替わった今大会に向けて、「総合優勝のカギは往路でどれだけのリードを奪えるか」と両角監督。往路にエース級のランナーを固め、復路は今年度に入って粘り強さを増した新戦力で戦う戦略だ。

軸となるのは塩澤選手、名取燎太選手(同)、西田壮志選手(同)の4年生「3本柱」。昨年度から主力としてチームを支えており、今大会も「3人で区間賞を獲得し、チームを勢いづける」と口をそろえている。両角監督も、「ライバルは過去6大会で5回の優勝を誇る青山学院大学と全日本王者の駒澤大学。3本柱が両大学にどれだけの差をつけられるかは勝負を大きく左右する」と語った。

3選手だけでなく、全日本1区の佐伯陽生選手(同1年)、4区の石原翔太郎選手(同)、6区の長田駿佑選手(同3年)は、それぞれ従来の区間記録を上回る快走を見せており、初の箱根路での走りにも期待がかかる。

ほかにも1万メートル28分台の自己ベストを持つ霖録頁群霑手(同2年)や川上勇士選手(同)らも調子を上げており、「出場する10人のレベルは優勝、準優勝した過去2大会と遜色ない」と両角監督は自信をのぞかせている。2年ぶりの箱根路制覇に向け、視界は良好だ。

【箱根駅伝東海大エントリー選手】
☆4年
塩澤稀夕選手(体育学部)、名取燎太選手(同)、西田壮志選手(同)、米田智哉選手(同)
☆3年
市村朋樹選手(同)、田中康靖選手(同)、中嶋貴哉選手(理学部)、長田駿佑選手(体育学部)、本間敬大選手(同)
☆2年
川上勇士選手(同)、佐藤俊輔選手(同)、竹村拓真選手(情報理工学部)、霖録頁群霑手(体育学部)
☆1年
石原翔太郎選手(同)、佐伯陽生選手(同)、𠮷井来斗選手(同)


3度目の山登りで目指す「黄金世代」への恩返し
西田壮志 選手(体育学部4年)

2020年1月3日、東京・大手町。駅伝チームの準優勝が決まった箱根駅伝のゴール裏で、西田壮志選手は大粒の涙をこぼした。

「お世話になった先輩たちとタスキをつなぐ最後のレース。なんとしても優勝して送り出したかった。それなのに自分のせいで……」

九州学院高校から東海大学への進学を決めたのは、「『黄金世代』とも呼ばれる先輩たちとなら箱根駅伝で栄冠を勝ち取れると思った」からだった。2年生で初めて挑んだ5区山登りでは、前半から快走し、区間2位と好走。チーム初の総合優勝に大きく貢献した。「区間賞には届きませんでしたが、憧れの先輩たちと最高のレースができました」と笑顔を見せていた。

連覇を目指した自身2度目の箱根路は「結果で4年生に恩返しをしよう」と気合十分だった。しかし、レースを控えた12月に体調を崩していた影響で満足に練習をすることができなかった。区間7位に沈み、チームは準優勝。西田選手の気持ちは「どん底に落ち、目標を見失った時期もあった」という。

3月に入り、西田選手は卒業を迎えた館澤亨次駅伝主将(体育学部卒・現DeNAランニングクラブ)と西川雄一朗駅伝副主将(同・現住友電工)から声をかけられた。「次の箱根でまた頂点に立ってくれれば、今回の準優勝も無駄ではなくなる。卒業しても応援しているよ」

その言葉を聞き、「まだ恩返しのチャンスがあると気づいた」と西田選手。今年度は新型コロナの影響で異例のシーズンとなったが、9月には1万メートルで28分37秒37の自己ベストをマーク。最後の箱根路に向けても「コンディションも上がってきた」と充実の表情を見せる。
「区間新記録で往路優勝のゴールテープを切りたい。大手町では笑顔でアンカーを迎え、先輩たちはもちろん、お世話になった多くの人に結果で感謝を伝えることが目標です」

【応援サイト開設】エントリー16選手のインタビュー動画も
東海大学が「駅伝応援サイト」を開設している。大会までに両角監督やエントリー選手16人、チームを支える小池旭徳主務(文学部4年)のインタビュー動画や各区間の見どころなどが掲載される。詳細は「東海大学駅伝応援サイト」を参照。

沿道での応援自粛を要請 テレビやラジオで応援しよう
箱根駅伝を主催する関東学生陸上競技連盟では、新型コロナウイルス感染症の拡大を防ぎ、選手やチーム関係者の安全を確保するため、大会両日のスタートやゴール、沿道での応援自粛を要請。公式サイトやポスターなどで、大学関係者や同窓生、選手の家族にも沿道での観戦を控えるよう求めている。

塩澤主将は、「駅伝のようなロードレースで、沿道から聞こえてくる応援は選手にとって大きな力になる。特に箱根駅伝での声援はほかでは感じられないほどの迫力があり、応援自粛はとても残念」と語り、「テレビの前で応援してくれている人たちのためにも、感謝と恩返しの思いを込めて箱根路を駆け抜けたい」と抱負を語っている。

YouTubeでも動画を公開予定
YouTube東海大学新聞編集部チャンネルで箱根駅伝に向けた駅伝チームの動画を公開予定。詳しくは「YouTube東海大学新聞編集部チャンネル」を参照。
 
(写真上から)
▼箱根駅伝に向けて走り込む選手たち(前列左から塩澤主将、石原選手、長田選手、名取選手)
▼(左から)名取選手、塩澤主将、西田選手
▼初めての箱根路でも快走が期待される石原選手(左)と佐伯選手
▼16日のオンライン会見で意気込みを語る両角監督
▼前回の箱根路では5区区間7位と悔しい走りに。今大会での雪辱を期す