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特集

2015/05/01
教育の現場から
話題の授業や地域・企業と連携した課外活動など、東海大学の特色ある教育現場に迫ります。

HTICの新キャンパスがオープン

充実した施設を活用し国際色豊かな教育を展開

ハワイ大学ウエストオアフ校(UHWO)の敷地内に新たなキャンパスが完成したハワイ東海インターナショナルカレッジ(HTIC)。日本を中心に、アメリカや中国、韓国などのアジア諸国、世界中から集まった学生約200人が学ぶ短期大学の、完成したばかりの教室を訪ねた。

HTICは、リベラルアーツ教育を通じたグローバル市民の育成を目指す短期大学として1992年に開設された。94年からは、米国西地区学校・大学協会の大学基準認定委員会からアクレディテーション(基準認定)を受けており、所定の単位を取得すると米国短期大学士の学位が与えられる。

春夏秋冬の4学期制で運営されており、英語を母国語としない学生が大学課程に進学するために必要な英語力とスキルを体得する「予科」、リベラルアーツ教育を中心とする「本科」、さらに学校法人東海大学の教育機関や協定校の学生・生徒が英語やアメリカ文化などについて短期研修を通じて学ぶ「国際プログラム」の3つの教育プログラムが展開されている。

意識の高い仲間と一から学びに取り組む

「全く英語が話せない状態からのスタート。予科のころはなかなかレベルが上がらず、やめようかと思ったこともあります」と振り返るのは付属第三高校出身で、6月に本科の卒業を控える塚田龍洋さん。「レベルの高い仲間とともに学ぶ中で、徐々に英語が身についていきました」と語る。同じく本科の唐澤あゆみさんも付属高輪台高校の出身。「授業では先生が一つひとつ優しく、丁寧に教えてくれます。学生はどこの国出身でも意識の高い人が多く刺激的です」とHTICの魅力を語ってくれた。

地元ハワイ出身のキャサリン・サンフォードさんは、「日本文化が好きでHTICに入学しました。たくさんの友人ができ、昨年度には日本の東海大学湘南校舎に留学もしました。この経験を自分の未来に生かしたい」と話す。

少人数クラスで積極的に授業参加

HTICの授業は最大でも18人程度と少人数で行われる。本科の教室をのぞくと、どのクラスも学生たちが教員と積極的に意見を交わしている。前東海大学国際文化学部長で、4月からHTICに赴任しジャーナリズムの授業を受け持つ吉村卓也学長補佐は、「学生たちは皆、こちらの目を見て、自分からしっかりと発言する。日本での授業と比較しても非常に高い積極性を感じている」と言う。

一方の予科では、今春入学したばかりの新入生たちが慣れない英語と悪戦苦闘する姿も。ついつい日本語で私語を交わすと、教員からは「OnlyEnglish」とすかさず注意の声が。「小さいころから海外でのホームステイにあこがれていました。英語漬けの環境で、語学力を伸ばしたい」と付属浦安高校出身の石田朱音さん。高知県の公立高校出身の森田大雅さんは、「初めての海外生活で不安もあるけれど、しっかり勉強して将来につなげたい」と意欲的だ。

学生の意欲に応え地域の環境も生かす
エドワード・シュルツ学長代行は、「UHWOとHTICの学生たちが双方の授業を受講するなど、新キャンパスの特徴を生かした活動に取り組んでいく。また、課外活動として夜間クラスの開講も検討し、学生の意欲に応えたい」と語る。

吉村学長補佐も、「赴任したばかりですが、新キャンパスのあるカポレイ地区における地域の重要性を感じています。昔ながらのポリネシア文化が色濃く、それらは日本人の持つ、自然や文化に対する考えに共通点がある。フィールドワークの授業を増やすなど、コミュニティーの中で存在感ある大学にしていきたい」と展望を語っている。



関連記事=カポレイの新キャンパス竣工
 
(写真上から)
▽授業はもちろんすべて英語で行われる。本科の学生たちからは「最初は大変ですが、慣れてくると意識することなく英語で会話しています」といった声も聞かれる
▽ネイティブの教員による授業
▽4月に赴任した吉村学長補佐による「ジャーナリズム」の授業では、1回目から学生たちから積極的な質問が飛び交った

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