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2021年5月1日号
聖地でかなえた「家族の夢」
【close up HERO】
門馬 功 選手(3年)

幼いころから夢見た瞬間だった。憧れのユニホームを身にまとい、紫紺の大優勝旗を受け取った門馬功選手。

「多くの人に支えられて頂点に立つことができた。特に家族には感謝をしています」

生まれたころから父は監督だった。昨年まで相模高の敷地内にあった自宅で少年時代を過ごし、いつも目の前にはグラウンド。必死に練習に励み、甲子園で活躍する選手たちを間近にし、「自分も相模で日本一になりたい」と目を輝かせた。

憧れを抱いたのは現在、東海大学硬式野球部で主将を務める兄の大選手(体育学部4年)。母・七美枝さんは、「小さいころから大の後ろについて、遅くまでボールを追っていました。功にとって、大はヒーローなんです」。

兄を手本に技術を磨き、相模高へと進んだ。父子鷹としても注目を集める中、昨年4月には新型コロナで1回目の緊急事態宣言が発令された。チームが活動を自粛する間、大学の寮から戻っていた大選手と練習に励んだ。ノックやティーバッティングに励む息子たちの姿に門馬敬治監督は、「普段は監督と選手という関係で接していますが、このときばかりは父と子でかけがえのない時間を過ごすことができた」と振り返る。

兄とともに磨いた打撃は選抜大会で爆発した。準々決勝では本塁打を放つなど大会通算4割2分9厘の高打率をマーク。

その活躍をアルプスから見守り続けた七美枝さんや姉の花さん、テレビを通して声援を送った大選手は、「本当に誇らしい。家族の夢をかなえてくれてうれしい」と口をそろえる。門馬監督は、「父親としてのコメントはできない」と苦笑いを浮かべながらも、「誰よりも相模を知り、愛し続け、戦い抜いてくれたことを犂篤弔箸靴〞頼もしく思います」と話した。

東海大相模で高校日本一に―。抱き続けた目標は達成したが、「喜びに浸っているわけにはいかない。春夏連覇を目指します」と功選手。甲子園で夢の続きをかなえるべく、夏に向かっての戦いは始まっている。

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(写真上)決勝の第1打席でも中前安打を放つ
(写真下)紫紺の大優勝旗を受け取った